2016.01.20更新

1.法人の破産事件(破産管財事件)において破産管財人が破産財団から放棄した不動産につき、破産事件の終結後に任意売却を行う際には、清算人の選任申立を行います。
 この場合、清算人は、会社の清算手続の全てを行うためではなく、選任申立の範囲内の清算事務(特定不動産の任意売却)のみ行うために選任されます(スポット型)。当該任意売却が終了した時点で、裁判所が選任を取り消し、選任にかかる登記も裁判所書記官からの嘱託で抹消されます。
2.任意売却のための清算人の選任に要する費用として、申立手数料・予納郵券(郵便費用)の外に、①清算人の報酬、②清算人選任・抹消の登記費用、③売買目的不動産の登記識別情報(権利証)が無い場合の司法書士等による本人確認費用(私は「事前通知」の方法は採りません)が必要です(予納金の納付)。
 ちなみに、③に関して、破産管財人が任意売却を行う場合には登記識別情報等が不要です(裁判所の許可書の添附で足りる)。
3.清算人の選任申立に上記2の費用を要することから、私は、破産管財人に選任されていた案件において不動産業者から清算人選任申立の打診を受けた場合、まずは抵当権者に対し、費用を計上した上で作成した配分案を示して了解を得ることにしています。
4.一方、ある事案では、財団放棄された不動産に任意売却の目途が立たない段階で、抵当権者から、清算人選任申立の予納金を納めた上で、清算人選任の打診がなされたこともありました。
また、他の事案では、不動産競売開始決定後に所有者(法人)が破産した上、破産管財人が当該不動産を破産財団から放棄した際、特別代理人選任申立ではなく、清算人選任の打診がされたこともあります。
5.その他、清算人として清算事務としての任意売却終了後、その法人の所有していた他の不動産が競売中であったため特別代理人となっていたところ、再度清算人として最終処理を依頼されて清算人となり、特別代理人選任が取り消されたという案件もありました。
6.なお、私は、現在、通常の清算人(スポット型ではなく、清算事務全てを終わらせる)の案件も1件受任しています。

投稿者: 北薗法律事務所