2011.11.30更新

1 遺留分は、相続人が配偶者または子の場合、2分の1です。

2 子が侵害された場合、相続人が子2人であれば、子1人の具体
 的遺留分は4分の1となります。

3 実際は、
  ① 財産を指定して遺言がなされても、遺言に記載のない未分割
    の遺産が残ったり、
  ② 負債があったり、
  ③ 侵害された子も、生前、一部財産を贈与されたり
 ということがあります。

4 そこで、死亡時遺産も、
   a) 受贈額
   b) 未処理遺産
 に分かれます。

5 死亡時遺産に、生前贈与を足し、更に債務を控除したものが、
  遺留分の基礎となる財産となります。

6 そこから、侵害された子の遺留分率を乗じて、個別的遺留分額
  を出します。

7 そこから生前贈与に未処理遺産の取得分を控除して、初めて
  減殺できる総額が判明します。

8 そして、総財産を減殺額と按分して「割合」を出して、その範囲で、
  不動産であれば、持分権移転を請求することになります。
  つまり、具体的遺留分が、例えば4分の1であるとして、実際の減
  殺率は4分の1より更に少なくなることがあります。

9 以上のように、遺留分の計算は、かなり複雑なものです。
  寄与分、特別受益双方がある遺産分割と比べても、難しい場合が
  あると思われます。

10 従って、遺留分については、専門家である弁護士に相談すること
  が正確を期すことになると考えます。

投稿者: 北薗法律事務所

2011.11.16更新

1. 相続において、不在者がある場合、遺産分割をするには、家庭
  裁判所で不在者財産管理人を選任することが必要です。
  相続人である子が複数人いて、そのうち1名が行方不明という
  ケースが多いです。

2. 選任された不在者財産管理人が、遺産分割することについて、
  裁判の権限外許可をとる手続が必要です

3. この際、注意しておかないといけないのは、不在者の相続です。

4. 不在者の相続は、不在者の親は死亡していて、不在者の兄弟姉
  妹が相続人であるというパターンが多い。
  そのような場合、債務超過のまま不在者がいつ死亡したかわか
  らないということが発生する可能性があります。

5. 相続放棄の期間は、自己のために相続の開始があったことを
  「知って」3ヶ月ですので、死亡後、相続開始を知るまでに相当な
  時間経過している場合があるので、将来的にはいつ、どういう状
  況で相続開始を知ったかを整理しておくことが必要です。

投稿者: 北薗法律事務所

2011.11.04更新

1 遺言書の検認とは、遺言の方式に関する一切の事実を調査して
  遺言書の状態を確定し、その現状を明確にするものです。
  遺言の有効性について判断するものではありません。

2 検認の請求は、相続開始を知って「遅滞なく」、家庭裁判所に申し
  立てをしないといけません。
  しかし、現実には、相続人の調査(戸籍の取得)をする必要がある
  ので、字義どおり「遅滞なく」申し立てられるというわけにはいきま
  せん。

3 遺言書の検認の期日は、相続人全員に連絡がされますので、他の
  相続人に知られることなく検認の手続をすることはできません。

4 公正証書の遺言は、検認の規定の適用がありません。
  従って、他の相続人が知らないうちに、相続や遺贈の登記をするこ
  とが可能です。

5 家庭裁判所の検認が終わると、家庭裁判所により、遺言書に「検認
  済み」の表示がされます。

6 相続人の中で、遺言書が自筆か否か、本人の意思に基づくものか
  否かを争う予定がある者がいる場合、その相続人は、検認期日に
  この点を意識した意見陳述をしておかないと、後に遺言無効の裁判
  をした場合に、不利な証拠として検認調書(検認の家庭裁判所が作
  成する調書)が提出されることがあります。

7 検認のない自筆証書遺言は、相続登記としては却下されてしまいま
  すので、登記のために検認は必要で、遺言書に、裁判所の「検認済
  み」の文言が必要となります。

投稿者: 北薗法律事務所