弁護士北薗のBlog

2017.03.22更新

1 相続人の行方が不明であるという相続案件がいくつかありました。

①住民票をたどっていって判明した例もありますし、②三重県から他府県に転出して行方不明の方もいます。③伊賀市から三重県内の他の市町村へ転出届がなされた後、行方不明であるという方もいます。

相続人の行方が不明の場合、不在者財産管理人選任申立をすることになります。

他の弁護士に依頼されて、①ないし③と同様の事案で不在者財産管理人に選任されたこともあります。

2 相続財産の不動産について、相続人の誰も利用しないために、換価分割とするということが多くなりました。

相続人の希望があれば、不動産売却のために不動産業者と相続人を繋ぐ(売却支援)作業もしております。

破産管財人として、破産財団に属する不動産の任意売却を多数行っているため、三重県内の不動産業者(とりわけ、津、松阪、伊賀、名張方面)の不動産業者とは面識があります。

現在は、津市、伊勢市等にて、換価分割の為、不動産業者に依頼しています。

売却の立会いの支援、相続人への配分等、税務申告支援等を行っています。

投稿者: 北薗法律事務所

2017.03.14更新

「決済に同席させて頂いた感想」(※は私のコメント)

 

三重県(津)の修習生である私は、今回、破産財団不動産の任意売却の決済に同席させて頂きました。

決済が行われる前には、決済の場で行われる法律行為について先生から指導を受けました(※1)。私は、最初、見落としていた法律行為があったので、まだまだ自分自身が勉強不足であることを思い知らされると共に、これからの司法修習ではより法律行為を意識していこうと思いました(※2)。

決済の現場では、破産管財人である北薗先生、破産者(※3)、不動産の仲介業者、抵当権者及び司法書士の先生という多数人であったにもかかわらず、スムーズに売買契約書等の署名押印が行われていました。また、北薗先生は破産者(※3)の質問に対して丁寧に回答されていました。

私は、今回のような決済をみることは初めてだったので、とても勉強になりました(※4)。

三重県で破産事件を多数受任されている北薗先生は、お忙しい中、修習担当弁護士でないにもかかわらず、修習中の私を受け入れて下さり、とても感謝しています。

先生の下で得られた貴重な経験をいかしていけるように、これからも勉強していきたいと思います。

 

※1 例年、本件決済でどのような法律行為(契約)がなされるかを確認している。事前確認では、抵当権者と司法書士との抹消登記手続の為の委任契約を見落としていた。

※2 法律要件事実の意識も必要です。

※3 (1)破産者は出席していない。買主を破産者と誤認したと思われる。通常決済の場に破産者が同席することは無い。

(2)出席者の表現としては、売主、買主、抵当権者(第1順位、第2順位)、司法書士、仲介業者、が正しい。

※4 通常の売買と異なり、破産管財人が売主として破産財団の不動産を売却する場合、登記必要書類が異なります。①どう異なるのか、②なぜ異なるのか(必要書類の根拠条文)まで勉強することが必要です。

投稿者: 北薗法律事務所

2017.03.13更新

1 三重(津)修習の司法修習生が、出向で当事務所に来ることになった。指導担当弁護士は、私と前所属事務所で一緒だった後、松阪市で独立した弁護士である。

2 配属先の法律事務所に、現在破産管財事件が無いとのことで、主に、破産管財事件を勉強するために出向してくることになった。

3 出向中の予定は以下のとおり。

(1)月曜日 ①(成年後見事件)成年被後見人が加入している生命保険に関し保険会社との打合せに同行してもらう、②(破産管財事件)財団放棄後の財産につき清算人として調停(松阪支部)に関与する事案に同行してもらう。

(2)火曜日 破産財団不動産の任意売却(物件所在地の管轄:伊賀支部)の決済の立会い(特徴は後順位抵当権者が購入者である点)。

(3)水曜日 ①破産財団不動産の任意売却(物件所在地の管轄:伊勢支部)の決済の立会い(特徴は、抵当権の一部移転がされており、今回の売却により一部移転前の抵当権者の被担保債権が完済されることになったため、一部移転を全部移転にするについていかなる登記が必要かの検討を要する点。)、②債権者集会(続行期日)に同席。

投稿者: 北薗法律事務所

2017.02.28更新

「決済に同席させて頂いた感想」(※下線部は私のコメント)

 

今回は、私は、北薗先生が破産管財人をされている事件の、農地の任意売却(※1)の決済に同席させていただきました。

私は、恥ずかしながら破産法や、農地法、宅建業法などに関する理解が全く足りておらず、北薗先生から今回の事件の資料をお借りした際に、基本的な事項について何点かご指摘いただきました。

 

通常の決済では、その場で委任状等(※2)を作成するのだそうですが、今回の決済では、事前にそれらが作成されていたこと、また、買受人の方が売買代金を現金で用意されていたことで(※3)、手続き自体はとてもスムーズに終わった印象でした。

短い時間ではありましたが、手続きを待っている間、委任状や農地法5条の許可関連書類などの原本を見させていただくことができました。

また、北薗先生が、買受人の方や司法書士の先生と、風力発電についてお話されているのを聞いて、法律のことだけでなく、広くアンテナを張って情報収集することの大切さを感じました(※4)。

 

北薗先生には、お忙しい中、担当の修習生ではないにもかかわらず、別件の破産管財事件の配分表を起案させていただき、債権者集会(※5)に同席させていただくなど、大変お世話になりました。

お話させていただくたびに、自分の至らなさを感じ、不甲斐ないばかりですが、これからの修習を充実したものにできるよう、取り組んでいきたいです。

選択修習の講義(※6)などでお会いした際には、少しでも成長した姿をお見せできるようにがんばります。

 

※1 無担保の物件であったので「任意売却」といえるか。

※2 売買契約書、登記用の委任状等。

※3 通常は、売買代金の出金手続きに30分から1時間かかる。

※4 ちなみに、本日の目的物件は、太陽光発電用の土地の売却。

※5 第1回集会。債権者多数出席。

※6 破産管財と相続の講義を担当。なお、同修習生は、当事務所で遺産分割協議書も起案。

投稿者: 北薗法律事務所

2017.02.14更新

1 賃貸借契約に関する相談の中では、「明渡し」についての相談件数が多いです。

2 明渡しの事案においては、明渡しを求める理由が、賃借人の債務不履行(多くは賃料不払い。その他無断転貸や無断譲渡など。)の場合であるか、それ以外の場合であるかを、分けて考えることが必要です。

3 賃料不払いや、賃借人の地位の無断譲渡や無断転貸等の債務不履行の場合、賃料不払い等の期間などの条件はあるものの、それらを理由とする賃貸借契約の解除及び明渡しの請求は、比較的容易に認められる場合が多いです。

4 しかし、①建物所有を目的とする借地契約や、②借家の場合、貸主の都合による賃貸借契約の解除や土地・建物の明渡しを求めることは、非常に難しいです。

5 「定期借地権」や「定期借家権」は、一定の契約期間終了時に更新をしないことを定めることができます。一方、定期借地権や定期借家権ではない普通賃貸借契約の場合、契約書に賃貸借の期間を定めていても、更新されることが原則であり、更新拒絶には「正当事由」が必要です。

6 そして、通常、借地上の建物や借家が賃借人の生活や営業の拠点であることが多いため、賃貸人の明渡請求が認められるべき「正当事由」があるかという判断基準(立ち退き料の支払も含めて)は、相当厳しくなっているのです。そのため、賃借人が明渡しに承諾しない限り、明渡しを実現することは、非常に困難となってしまいます。

7 明渡しの実現が困難であることにつきご理解頂いた上で、貸主の都合による明渡請求の依頼を受けることがあります。この場合、依頼者(貸主)から背景事情を広く聴き取り、依頼者の真の希望に近づける解決策実現に向けての話合いを重ねるようにしています。

投稿者: 北薗法律事務所

2017.02.09更新

1(1)自動車保険の「弁護士費用特約」が普及した関係で、過失割合(事故態様)が争いとなる物損事案(損害賠償請求)について、裁判にまで至ることが多くなりました。

(2)裁判では、訴状提出後、当事者が答弁書、準備書面、証拠を提出した段階で(当事者の尋問を経ずに)、裁判所より和解案が提出されて解決に至ることもあります。中には、和解に至らず、当事者の尋問をした上で判決となることもあります。

2(1)最近依頼を受けた、むち打ちなどの神経症状が遺った人損事案において、後遺障害等級認定非該当に対する異議申立てが認められました。

近似、後遺障害等級認定「非該当」の結果に対する異議申立てが認められ、後遺障害等級「14級」の認定を受けるという事案が増えてきた気がします。

(2)14級の慰謝料の裁判基準は110万円です。慰謝料に加えて、逸失利益(障害に起因する労働能力減少に伴う収入減少による損害)も支払われますから、非該当となるか14級の認定を受けるかで、約150万円程度の差があることになります。

3(1)事故で歯を欠損した場合、3歯以上に対し「歯科補綴(欠損部分を人工物で補う治療)」を加えたことが14級の認定の基準になっています。

補綴が2歯以下の場合には、14級に至らない後遺症として、状態に応じた後遺症慰謝料が認められるかが問題になります。

(2)歯の欠損で後遺障害等級14級の認定を受けた場合、逸失利益が認められないことが多いです。その場合、神経症状の後遺障害の場合と異なり、基準額110万円を超える慰謝料が認められることがあります。

当事務所でも、裁判所の手続をとることにより、110万円より多い慰謝料の支払いを受けられたことがあります。

投稿者: 北薗法律事務所

2017.01.31更新

1 夫婦に子がおらず、自宅不動産の登記名義人が夫婦共有もしくは一方の配偶者のみと なっている場合の相続において、遺言書が無い場合、自宅不動産を他方配偶者の単独所有とするためには、他方配偶者とともに相続人となる親もしくは兄弟姉妹との協議(所有権移転登記手続上必要な書類への署名・押印)が必要です。

2 遺言書が無く、相続人が他方配偶者と兄弟姉妹であった場合に、相続開始後何年も遺産分割協議をせず放置してしまうと、「再転相続」(相続人自身の相続開始)が問題となり得ます。いざ署名・押印の取り付けが必要になった場合に兄弟姉妹が亡くなっていると、兄弟姉妹の相続人(子ら)の署名・押印が必要になってしまうのです。

3 この「再転相続」が問題となった最近の案件では、夫の相続開始時における妻以外の相続人は3人(夫の姉甲と姉乙の代襲相続人である子AB)のみであったのに、遺産分割をしないまま放置したことで、合計12名もの署名・押印が必要となっていました。放置している間に、①姉甲の相続が開始し、②姉甲の相続人にも相続が開始し、③姉乙の代襲相続人Aにも相続が開始したことで、Bのほかに11人もの署名・押印が必要になったのです。

4 配偶者の兄弟姉妹の子(さらにその子)となれば連絡先を知らないことも多く、連絡先を知っていても疎遠であったり、他府県(外国ということもあります。)に住んでいたり、ということも珍しくありません。

5 なお、相続人が配偶者と兄弟姉妹である場合、兄弟姉妹には「遺留分」(遺産の一定割合の取得を保証する制度)がないため、遺言書によって、全てを他方配偶者に取得させることも可能です。

6 遺言書の作成や、適時の遺産分割協議は、相続で「もめる」心配がない場合であっても、『煩雑な事務手続きを避ける』ために、とても大切です。

投稿者: 北薗法律事務所

2017.01.20更新

一 管理財産に収益物件がある案件のあれこれ

1 被後見人名義の預金通帳の残高と、収益物件の今後の収益を考えながら、同物件の修理計画を立てています。

2 1の物件とは別の収益物件が、新規契約により、満室になりました。

二 預貯金管理のあれこれ

被後見人の入居施設と後見人(私)が、被後見人名義の通帳を分別して管理している事案があります。年一回の定例報告で、施設から、施設管理の通帳や支出帳簿の写し等の送付を受けました。

三 被後見人が交通事故の被害者である案件のあれこれ

1 1つの案件では、後見人である当職が直接、加害者側と交渉しています。

2 訴訟提起がなされた後、裁判所より被害者の後見人に選任された別の案件では、訴訟提起をした従前の代理人が訴訟進行をしています。

3 2の案件では、訴訟提起をした代理人から、訴訟進行に関する報告(裁判所へ提出した準備書面の送付や、期日報告)を受けています。

四 遺産分割のある案件のあれこれ

昨年、遺産(不動産)の換価分割をしたので、今年、譲渡所得税を申告する必要があります。税理士と必要書類の打合せをして、申告の準備をしています。

五 相続のある案件のあれこれ

被後見人の配偶者が死亡し、実質上は子が主宰していますが、喪主として葬儀を行い、葬儀費用の支出管理をしました。

六 入所施設移転手続あれこれ

1 1つの案件では、病院から特別養護老人ホームへの入所手続をしました。

2 別の案件では、同じく病院から介護老人保健施設への入所手続をしました。

3 その他の案件で、現在自宅生活中の被後見人の施設入所に関し、どの施設が適しているか等をケアマネージャーと打合せ中です。

七 生活保護受給者の案件のあれこれ

生活保護受給者である被後見人の後見案件につき、その報酬支払を市から受ける関係で、市役所と打合せをし、必要書類を整えています。

投稿者: 北薗法律事務所

2017.01.13更新

1 貸主の借主に対する明渡請求に関するご相談を何件か受けました。
その内、①賃料不払いにより明渡請求を希望するとのご相談については、明渡手続の費用(執行手続の費用)や、未払い賃料の回収方法に関して詳しく説明しています。
また、②貸主都合(正当事由)により明渡請求を希望するとのご相談については、退去費用(いわゆる立ち退き料)をどうするかという問題になることを説明しています。
2 賃貸物件の原状回復の範囲に関する相談は、借主側からなされることが多いです。
3 貸主(所有者)側が多重債務に陥っている相談案件も少なくありませんが、その場合は、①賃料の差押えの方法や、②破産手続後に借主の権利はどうなるか、について助言を行っています。
4(1)貸主(所有者)が多重債務になっている場合、債権者が債務者(貸主)の受領する賃料から債権を回収する方法は、①物上代位による差押え、②収益執行による差押え、が考えられます。
(2)抵当権者には、②収益執行による差押えを勧めたこともありますが、費用(予納金、差押登記費用)の関係でなかなか決断をしない、というケースを何度か経験しています。

投稿者: 北薗法律事務所

2016.10.11更新

1.民法918条2項は、「家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。」と定めています。

2.「必要な処分」のひとつとして、家庭裁判所が相続財産管理人を選任することがあります。私も、後見事件における被後見人の死後の引継ぎとして、2回、民法918条2項による相続財産管理人に選任されたことがあります(その他の相続人不存在の案件で相続財産管理人の選任を受けることの方が多いです。)。

3.後見事件ですので、通常は、プラスの財産が多く、被後見人の死後、遺産分割トラブルに発展しそうな案件は少なくありません。相続財産を相続人へ引き渡すことができない場合、後見人であった者が、利害関係のある者として相続財産管理人選任申立を行い、自ら相続財産管理人となることがあります。

4.私が先月まで受任していた相続財産管理人の案件2件のうち、1件は後見事件の引継ぎ案件、1件は保佐事件の引継ぎ案件でした。

5.特に1件においては、相続財産が債務超過の状態でしたので、推定相続人に対し、財産目録と合わせて、相続に関するご意向(①相続放棄、②単純承認、③限定承認)を確認する書面も送付しました。相続放棄の申述は、原則として申述期間が限定(3か月間)されており、不備なく期間内に申述するにはサポートを要します。そのため、あらかじめ相続放棄の申述書も送付し、放棄の意向を示された方については申述手続をサポートし、連絡の無い方には何度か期限がある手続であることを通知します。

6 従前、第1順位の相続人の相続放棄後、第2順位の相続人への引継ぎをする段階において、民法918条2項による相続財産管理人に選任されたことがありました。

この場合も、第2順位の相続人に対し、財産目録と共に相続財産(主に不動産)の管理状況を伝えて、上記5のように相続に関するご意向の照会を行いました。

投稿者: 北薗法律事務所

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