2015.09.10更新

1.多重債務に関する事件は、当事務所の受任事件の中で高い割合を占めています。
2.債務者の状況として、
(1)身内、友人、知人、近隣の人等からの借入を行い、自宅から、いわゆる「夜逃げ」をせざるを得ない状況
(2)任意の債務整理により過払金の支払いを受けた時点で破産手続を申し立てていれば、破産手続申立費用(申立代理人の弁護士報酬、予納金)が確保できていたが、事業を継続させたために、自宅を失い、破産手続申立費用も第三者に拠出してもらわざるを得ない状況
(3)金融機関以外の者からの借入は無く、法的手続時(競売、破産等)においても、自宅を関係者に取得してもらって(任意売却)居住し続けている状況
 等、様々です。
  友人、知人等からの借入により追い込まれてしまう前に、すなわち、倒産手続時の再生資金の援助先を失う前に、決断することが大事です。
3.多重債務者が所有している物件を居住用かつ営業用として賃借している人からも、相談を受けています。
この場合、当該物件の競売や差押えへの対処方法を中心に説明することになります。

投稿者: 北薗法律事務所

2015.05.07更新

1 ある破産管財事件の換価に関し、破産財団に帰属する動産を、①重機、②車、③リフト、④原木、⑤機械、⑥建築資材、の6つのグループに分けて入札を行おうと考えました。
2 これらの動産は、破産会社の本社と倉庫(いずれの不動産も破産財団に帰属)に、それぞれ保管されていましたので、まずは、既に買付の入っていた倉庫に保管してある動産を優先して、入札を行うことにしました。
3 ①重機と②車は、「車両」として一括りになりそうですが、今回は、ダンプカー等もありましたので、それぞれ輸出ルートを持っている方が得意とされるのではないか、と考えて、別々にすることにしました。
4(1)一方、⑤機械についても、ア)建築系、イ)土木系、のいずれもありましたので、区別して入札手続をするか否か迷っていました。
(2)すると、それぞれの取扱いを得意とする業者がいるということが分かりましたので、区別して入札をすることにしました。確かに、機械系と土木系で取扱いの得意・不得意があるのだなということが良くわかる入札結果となりました。
5 結果的に、7つのグループに分けて入札を行うこととなりました。
6 入札者には、従前別の破産管財事件の換価にて入札に参加されたことのある業者の他、今回初めて破産会社の取引関係者を通じて参加された業者もいました。

投稿者: 北薗法律事務所

2015.05.02更新

1 破産法の新法では、旧法とは異なり、否認権の行使によって取り戻した不動産を任意売却した場合、①否認の登記、②否認された行為を原因とする所有権移転登記のいずれもが、抹消されます。
2(1)旧法では、登記の原因となる行為や登記が否認されたときは、否認の登記がされることとなっており、否認された行為を原因とする所有権移転登記等や否認された所有権移転登記等は抹消されませんでした。
 (2)そのため、否認権の行使によって取り戻した財産を処分する際に、買受人・転売人等が不安を抱くなどの理由から、その換価に支障を生ずることがあるとの指摘がされていました。
3 そこで新法では、例えば、破産会社から受益者に不動産が売却され、当該売買行為が否認された場合において、当該不動産が破産管財人によって任意売却されたときは、①当該否認の登記及び②受益者への所有権移転登記が抹消されることとなり、売買契約にそった破産者から買主への所有権移転が、登記簿上も明らかにされることとなり、破産財団の換価を円滑に行うことができるようになりました。
4 先日、否認の登記をした不動産の任意売却がされました。
5 甲区1番 目的:所有権移転 原因:売買 所有者:破産者
  甲区2番 目的:所有権移転 原因:代物弁済 所有者:受益者
  甲区3番 目的:2番所有権移転登記原因の破産法による否認(H25.11.〇付)
  甲区4番 目的:2番所有権、3番否認登記抹消
       平成27年4月○日売買(※)により破産法260条第2項に基づき登記
  甲区5番 目的:所有権移転 原因:売買(※) 所有者:買主
  (※4番5番は同日付)
6 なお、否認の登記の経過は以下のとおりです。
 H25.6  否認の請求書の送付
 H25.8  否認請求の申立
 H25.10  否認決定の確定
 H25.11 否認の登記(司法書士に依頼。登録免許税0円 破産法261条)
 H27.4 任意売却により、目的不動産の登記について、①否認の登記と②否認の対象となった代物弁済を原因とする所有権移転登記が抹消され、売買を原因とする所有権移転登記がされました。

投稿者: 北薗法律事務所

2015.01.15更新

1.破産管財事件では、破産会社が有していた少額の売掛金の回収をする機会が多くあります。
 現在、1万円以下の回収を4名に、3万円以下の回収を1名に、5万円以下の回収を1名に対してしています。
2.「請求書」の送付によって4名から回収できました。未払いの2名に対して「請求書」送付より1ケ月経過しましたので、「催告書」を送信し、早期の回収を図ります。

投稿者: 北薗法律事務所

2014.12.12更新

1.最近は、日本全国各地の裁判所で、若手弁護士向けに、破産管財実務の勉強会・研修会を実施しているようです。
2.破産管財人の実務は、数件受任し、自分の頭で考えて処理した「経験」をした上で、他の弁護士との経験談の交換や、先輩弁護士のやり方を聞く機会を持った方が、知識や経験を効果的に吸収し、自分のものとして深化させることが出来ると思います。
3.私も、大阪での勤務弁護士時代に、破産管財人の受任経験が無い時点で勉強会に出席していました。若手の先輩が、講師の講義中のコメントに対して、「あんなところまで、ノウハウを話していいのかな」と話すのを聞いても、どうして「あんなところ」という評価ができるのかが分からなかったという覚えがあります。
4.最近は、勉強会に講師として呼ばれたり、若手弁護士より経験談(処理方法)の照会を受けて回答をすることが多いです。

投稿者: 北薗法律事務所

2014.12.11更新

1.今回支部から破産管財人として選任された案件では、当事務所の弁護士を破産管財人代理とすることになりました。
  破産管財業務を引き受けられる若手弁護士を増やしていきたいということのようです。
2.あくまで破産管財人は私ですので(私が責任を負うので)、まず私が記録を読み、コメントをつけて、担当弁護士(管財人代理)に渡しました。
3.今後は、(1)担当弁護士が記録を読み、(2)私も立ち会って初回打合せを行い、(3)その後、ひと月に1回は業務の報告及び残務の確認をして、(4)3か月後に予定されている債権者集会では、残務ゼロにする、という予定で進めて行きます。
4.担当弁護士は、これまで、私の事件処理を近くでみてはいますが、個々の処理をその都度指示を受けて行うことを何度繰り返しても、事件全体をみて必要かつ適切な処理を進める力は身に付きません。
5.基本に沿って丁寧に、かつ迅速に処理することが求められています。

投稿者: 北薗法律事務所

2014.11.13更新

1.不動産の任意売却時には、
 ①ハンコ代(抵当権者に対する抵当権の抹消料)をいくらにするか
 ②どのように抵当権者を説得するか
 が問題になりますが、交渉経験のあまりない抵当権者の場合には、特に注意して取り組むようにして    います。
2.現在、不動産A・Bを任意売却するにあたり、公租公課庁(甲市)と抵当権者X社とで、相互に一部優先する債権を有する事案に取り組んでいます。
  優先する債権の範囲(金額)を確定するため、担当の裁判所書記官を打合せをしながら、慎重に進めています。

投稿者: 北薗法律事務所

2014.11.03更新

1.賃貸借契約の目的となっている不動産が競売になった場合、賃借人が差し入れていた敷金の返還債務は、新所有者(競落人)に引き継がれないことが多いです。
2.破産管財人や相続財産管理人として収益物件の管理をするにあたり、従前の賃貸人(破産者、被相続人)が賃借人から敷金を受領していた場合、敷金の取扱いには注意を要します。
3.破産手続の場合、敷金返還請求権を有する賃借人は、破産管財人に対して、敷金の債権額を限度とする賃料弁済額の寄託を請求することができます。
  しかし、相続財産管理の場合、このような寄託の制度はありません。そのため、相続財産管理人の場合には、賃借人に対して、上記1の点を警告しておくようにしています。
4.本日は祝日ですが、当事務所は休日ではありませんので、弁護士3名が執務しております。

投稿者: 北薗法律事務所

2014.06.09更新

1.平成26年6月5日に、「条件付投資信託一部解約金債権を
 受働債権とする相殺の禁止(民事再生)」の最高裁の判決が
 出たことを、翌6日に、弁護士のTwitterで知りました。

2.そこで、6日に同判旨を調べ、同日、当職の扱う案件
 (破産管財事件)の中で相殺をされていた2件について
(A銀行、B銀行)、とりあえず各銀行に連絡して返還請求
 をしました。

3.銀行側も、同判例の射程範囲について検討されると思い
 ますが、返還請求に応じない場合には、直ちに訴えを提起
 する予定です。

投稿者: 北薗法律事務所

2014.01.08更新

1 法的手続きに入った不動産を、関係者が買戻したいという相談を
 よく受けます。

2 目的不動産の中に「農地」がある場合に、買主予定者が一定面積
 の農地を有しない(権利取得後の経営面積が農地法3条の定める
 下限面積に達しないため、許可が受けられない)場合があります。

3 この場合、「下限面積」は所有面積ではなく、耕作面積であること
 から、買受予定者が、農地を賃借するなどして、下限面積の要件を
 満たすという方法が考えられます。

投稿者: 北薗法律事務所

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