2015.05.29更新

ここ数日間、収益物件の任意売却関連の業務を行いました。
1.被相続人の債権者が、抵当権を設定した被相続人所有の不動産の競売を目的として、相続財産管理人選任申立をした案件です。
2.対象不動産は、収益物件でしたが、所有者(被相続人)の死亡後は新たな入居者を募集していないため、従前の賃貸人の退去によって空室が増加する一方でした。
3.そこで、まずは、
(1)従前の管理会社より、入居者募集時の案内用の鍵を受領し、
(2)本件収益物件を任意売却するための条件を整備するため、必要な業務を無償で行ってくれる新たな不動産管理会社を探し、
(3)同管理会社に、浄化槽等の点検会社を段取りしてもらうよう依頼しました。
4(1)新たな管理会社は、本件収益物件の任意売却によりオーナーとなった方との間で本件不動産の管理契約を締結することができれば、上記(2)(3)の投下労力(時間・費用)を回収することが可能です。
(2)無償で、任意売却のための条件整備の諸業務を引き受けてくれた新たな管理会社には、
私が新オーナーさんに対し、同管理会社と契約をするよう助言するが、契約できない場合には「ごめんなさい」。また、次の案件の際に依頼するから。
   と、説明しました。
5.収益物件の抵当権者が競売の申立をした場合は、執行官に対し、賃貸借契約の契約書等賃料の取り決め状況が分かる書面を送り、早期に①現況調査報告書、②不動産鑑定評価書、が作成・提出されるように手配しておくことにしています。
6.次に、抵当権者との関係では、
(1)まず、不動産業者に対し、投資物件に興味のあるオーナーや、他の不動産業者に対して、入札の検討を促すように依頼します。
(2)そして、入札を実施し、
(3)入札された中の最高価格を提示して、抵当権者と抵当権抹消を了承してほしいと交渉し、了解を得ます。
7.後順位抵当権者がいる場合(売却代金から返済を受けられない者がいる場合)には、
後順位抵当権者との間でも、売却代金から一定の「判付料」を取得させて、抵当権を抹消してもらうという交渉をして、了解を得ることになります。
8.本件では、その他、
(1)任意売却における買主より、売買の決済前に開始する入居者募集のために、本件物件に立ち入りたいとの申し出がありましたので、その承諾をしました。
(2)また、鍵に関しても、①不動産管理会社用の鍵、②マスターキー、がありましたので、マスターキーの引渡し時期の打合せも行いました。
9.上記のような手配・打合せ等を経て、本件収益物件の売買の決済に至りました。
10.決済後、
(1)本件収益物件の入居者の中で、「不安の抗弁権」により、賃料の支払を保留していた方に対し、決済により、新たな所有者(賃貸人)に敷金が引き継がれることとなったため、保留していた賃料も支払うようにと連絡しました。
(2)また、決済前に受領していた本件収益物件の賃料(前払い)を、決済日において日割り計算し、その割付額を、新たな所有者に交付しました。

投稿者: 北薗法律事務所