2015.03.30更新

1.後見人に就任している案件では、被後見人である本人が亡くなられた際、後見人の任務が終了します。管理していた財産を保有する権限も無くなるため、管理財産を本人(被後見人)の相続人に引渡す必要があります。
2.相続人が多数存在する場合や、相続人間で遺産分割に関する対立がある場合、管理財産を誰にどのように財産を引渡すかという判断に困難を伴うことが多いです。
3.遺産分割に関する対立がある場合、成年後見制度の利用が、遺産分割の前哨戦であるという場合も多いです。
4.管理財産の引渡しができない場合に、遺産管理人が選任されるというケースもあります。
5.私は、本人(被後見人)死亡後の管理財産引継未了の案件が、現在3件あります。その内1件は、相続人が10人以上存在する案件、その内1件は、遺産管理人の選任を待っている案件です。

投稿者: 北薗法律事務所

2015.03.17更新

1.現在、他事務所で弁護修習中の司法修習生が、当事務所に出向してきています。
2.別件で控訴理由書を即日起案してもらっていましたが、民事執行に関する起案がしたいということでしたので、その空き時間に、相続財産管理人に選任されている案件において、相続財産である収益物件(既に競売が開始されているもの)の借主から相談を受けた場合に、賃借人側に助言すべき事項を起案してもらいました。
3.この起案で期待した回答は、
(1)不安の抗弁権(賃料不払を理由とする解除請求に対する抗弁権の位置づけ、要件事実)
(2)いわゆる「3点セット」のひとつである、物件明細書の説明
(3)引渡命令の手続の説明
(4)引渡命令に基づく明渡しの強制執行が実際になされるかの見通し(買受人の対応の予測)
の4点でした。
4.私が修習生の頃を基準に上記回答のレベルを分析すると、
(1)は受験生レベル、(2)は司法修習生後期レベル、(3)は司法修習生前期レベル、(4)は新人弁護士のレベルだと考えています。
5.応用として、収益物件の所有者(債務者)が多重債務者であれば、
(5)破産手続開始(破産管財事件)となる場合
(6)担保不動産収益執行制度開始となる場合
も想定して検討することができる問題でした。
6.上記3(1)ないし(4)の答えは、これまでに、当事務所のブログで取り上げていると思います。

投稿者: 北薗法律事務所

2015.03.12更新

1.先日開催された管財人等協議会において、いわゆる「無益差押え」の①対処方法、②解除申請への公租公課庁の対応、③いわゆる「判子代」等について協議され、意見が交わされたほか、解決例の紹介等がなされました。
2.競売になった場合に配当等が「0」になる、①後順位抵当権者や②公租公課庁の差押えに対して、いわゆる「判子代」では、抵当権設定登記の抹消、差押の解除等の解決に至ることができない場合もあります。
3.抵当権者については、担保権消滅許可の申立制度ができ、そちらで対応することも可能となりましたが、未だ現実には、多く利用されていないようです。
4.無益差押えについては、異議申立て、審査請求、行政訴訟(義務付けの訴え)、国家賠償訴訟の提起等の対処方法が考えられます。
5.破産管財人の業務は、相続財産管理人の業務よりも、処理の迅速性が求められています。そのため、上記4のような法的手続きを実行することは、なかなか難しいです。
6.私が現在、破産管財人ではなく、相続財産管理人に選任されている事件について、公租公課庁による無益差押えがなされているものがあります。

投稿者: 北薗法律事務所