弁護士北薗のBlog

2018.08.30更新

「ある事実関係について不在者財産管理人に選任された場合における、選任から任務終了に至るまでの見通し」について起案させていただきました。

起案を頂いた直後は、不在者財産管理人のなすべきことは、そもそも事案によってそれほどまでに変わるものなのだろうか、などという疑問を抱えながら起案を開始したところ、そのような疑問はあっという間に吹き飛びました。

確かに、財産目録の作成(27条1項前段)や、財産状況の報告(家事法146条2項)については、おそらく事案によって、その記載すべき内容は当然異なりますが、これらを行うという点については、変わりはないことと思われます。しかし、不在者の有していた財産の数の多寡や、その価額の大きさの違い等は、不在者について失踪宣告をしなければならないかどうかの判断に直接影響を与える事柄ですし、また、本件の事実関係では、そうではありませんでしたが、相続人が複数いた場合などは、遺産分割との関係で、不在者財産管理人のなすべきことは、より複雑なことになることは、起案しながら、容易に想定できました。

起案している中で、選任の申立書等の少数の資料から、色々なことに思いを巡らせ、なすべきことをある程度予測するという作業は、ちょっとしたパズルのような感覚で、非常に楽しいものでした。(もっとも、これは起案の上での話です。現実の不在者財産管理人がそのように考えるのは、間違っていると考えます。)

後の北薗先生による講評では、本件の不在者の財産額に考えが至っていなかった点や、相続財産管理人に引き継がれた場合はどのように考えるのかといった点等に指摘を受けました。これについては、司法試験の科目である民法ですら、およそ理解しているとは言い難いと実感させられ、残念でしたが、起案それ自体は、非常に楽しみながら行うことができました。

投稿者: 北薗法律事務所